障害のある子どもの放課後保障全国連絡会(全国放課後連)
 2016年度 調査研究
【 2016年度調査研究 「放課後等デイサービス 事業所実態調査アンケート・政策提言」 】
 ◎目的  いま放課後等デイサービス事業は、事業所数、利用者数の急増に伴う様々な問題が顕在化し、混とんとした状況にある。本調査は、顕在化している問題を、全国放課後連に加盟している事業所の実態から再度同定し、実現可能な制度改善の方向を導き出すことを目的とする。具体的には以下の3つの視点で調査を行い、その調査結果に基づいて制度改善に関する提言活動に活かす。
<視点1>
 報酬単価が減額されるおそれもある中、「収支差率14.5%」(平成26年度障害福祉サービス経営実態調査)の実態を現場レベルで明らかにする。

  趣旨: 厚労省調査で明らかとなった「収支差率14.5%」が本当に実態を表しているのか否かを明らかにすることで、次期報酬改定の根拠となるデータに対する私たち独自の視点を持てるようにしたい。
  <視点2>
 職員が働く場としての放課後等デイサービス事業所の運営実態を掴む。

  趣旨: 厚生労働省の事業所調査などでは、経営に必要な数字のみに注目した調査項目となっている。しかし、放課後等デイサービス事業は、子どもたちや家族のために存在しているだけ留まらず、そこで働く人たちのためにも存在している。つまり、子どもたちの成長・発達の場として重要であるだけではなく、働く人にとっても重要な場である。たとえ経営的な数字が良い兆候を示していたとしても、働く人の給与・賃金が低いレベルで抑えられている場合には、その事業所は「働く場」として良いとは決して言えない。放課後等デイサービス事業が働く場として果たして良い場であるのかを明らかにしたい。
  <視点3>
 利用している子どもの実態を掴む。

  趣旨: 厚労省が「支援の質」に関連して、「単なる居場所となっている事例や発達支援の技術が十分でない事業所が軽度の障害児だけを集めている事例など障害児本人にとって適切な支援がされていないケールがあるとの指摘がある」と言及しているように、軽度の子どもたちだけを集め、人件費を抑制することで事業所の利益を確保している事業所がある。事業所の運営としては利益が出るが、果たして子どもたちにとって良い事業所であるのかは疑問である。そこで、利用している子どもの実態を掴み、そのデータと収支差率等の運営についてのデータを照らし合わせることで、制度改善案の作成につなげたい。
 ◎対象 全国放課後連加盟事業所: 428     非加盟調査協力事業所: 23  合計 454 
 ◎方法 調査票を郵送しての調査
【調査事務委託】 株式会社CRI中央総研
 ◎回収 209事業所    回収率 46パーセント 
 ◎期間 2016年11月7日から12月2日まで 
 ◎研究協力 中村尚子氏 (立正大学 社会福祉学部 社会福祉学科 准教授)
井原哲人氏 (白梅学園大学 子ども学部 家族・地域支援学科 講師)
二見清一氏 (東京都足立区障がい福祉課)
 ◎結果  上記目的のとおり、本調査の結果を受けて、私たちは放課後等デイサービスの制度に対する政策提言を作成しました。調査結果と政策提言を掲載した「放課後等デイサービス 事業所実態調査アンケート結果報告・政策提言」は下の表紙画像をクリックするとPDFがダウンロードできます。
 

 


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